• 2022.01.24

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    Supervolcano

    Supervolcano

     

    今月15日にトンガ沖(フンガトンガ・フンガハアパイ)で噴火が発生し、トンガでは最大15mの津波が押し寄せ人口10万人中8万人が被災しました。

    被災された方々には、心よりお見舞い申し上げます。日本政府は太平洋の一員として、早急にトンガの復旧復興のために出来る限りの支援を行なわなければなりません。

     

    8,000Km離れた日本でも高知県や徳島県に最大1.2mの津波が押し寄せ、約30隻の漁船が沈没、転覆するなどの被害を受けました。

    津波の原因は、爆発的な噴火の拠って強い空気の振動「大気波動」が起こり、予想より2時間早い8時間で到達したと考えられています。

     

     

    今回噴火した火山は、首都ヌクアロファの北65Km 環太平洋火山帯の西南端付近にあり、ほぼ千年おきに巨大噴火を起こしており、今回の噴火は噴煙の高さ20km、直径500kmに達し、1991年に発生した20世紀最大の噴火とされるフィリッピンのピナトゥボ山に次ぐ規模とされています。

     

    世界には約1500の活火山があり、アメリカ178、ロシア150、インドネシア140、日本129があり、その中でも大噴火(破局噴火)を起こした火山はスーパーボルケーノと呼ばれます。火山の爆発規模(火山灰、火山弾などの量)を示す指標には、火山爆発指数(VEI)が定められています。

     

    この指数はレベル089段階で区分され、1段階上がる毎に10倍になります。VEI 8に数えられている火山は、イエローストーン(北米)、シャツキー海台(北西太平洋)、オントンジャワ海台(太平洋)、カムチャッカ(ロシア極東)、ラ・パカナ(チリ北部)等、アジア太平洋に多く存在し、阿蘇山もVEI 7に区分されています。

     

     

     

     

    英国マンチェスター大教授が発表した世界でも最も危険な火山ランキングによると、10位ヶルート山(インドネシア)、9位マヨン山(フィリピン)、8位タール山(フィリピン)、7位カメルーン山(カメルーン)、6位アグン山(インドネシア)、5位ポポカテペトル山(メキシコ)、4位阿蘇山(熊本県)、3位フレグレイ平野(イタリア)、2位アポヤケ山(ニカラグア)、1位硫黄島(東京都小笠原村)となっています。

     

    硫黄島は過去100年で19回も噴火しており、海底に大きなカルデラを持ち、地下のマグマ溜まりの影響で1945年~2015年間に約20mも隆起しています。仮に大噴火を起こすと、その粉塵は日本列島にとどまらず台湾や香港にも降り注ぎ、25mを超える大津波が発生すると試算されています。

     

    また爆発的な大噴火は大量の火山灰・火山ガスを大気中にもたらし、細粒の火山灰は成層圏を長期間漂い、日射量を減少させて気温が下がり農業や太陽光発電に深刻な影響をもたらします。

     

    今回の噴火は日本にも対岸の火事にあらず、世界でも一番危険が迫っており、いつ何時に起こっても不思議ではないことに気づかされたようです……rangert1