• 2022.08.29

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    charm quark&graviton

    charm quark&graviton

     

     

    今年8月17日のNatureに、NNPDFコラボレーションによって行われた研究より、陽子の内部にチャームクォークと反チャームクォークと呼ばれる別の素粒子ペアが存在している可能性(兆候)について掲載されました。

     

    NNPDFコラボレーションの研究者たちは、50万件を超える膨大な観測データの分析や複雑な判別を人工知能(ニューラルネット)を用いて分析したところ、陽子にチャームクォークが含まれている場合のほうが、さまざまな実験結果や理論値とつじつまが合うことを発見しました。

     

    これまでの物理学では、陽子は物質の基本的な構成要素であるにもかかわらず、陽子は2個のアップクォークと1個のダウンクォークが結合したものであると定義されていましたが、40年くらい前から陽子の内部にはこれらの素粒子ペアが存在しており、陽子の運動量や質量の一部を担っているのではないかという予測がされました。

     

    更にこれらのチャームクウォークは陽子より重い(2.7倍~370倍)ので、陽子の運動量に影響を及ぼすのではないかと議論されてきました。

     

     

     

    物理学では強い核力、弱い核力、電磁力、重力という4つの力が定義されており、強い核力に属する原子核内部の陽子や中性子を構成するクォーク等の素粒子は、物質の最も小さい構成要素でフェルミオン(フェルミ粒子)と呼ばれています。

     

    一方、電磁力などを伝える光子などは、力を伝達する粒子としてボゾン(ボーズ粒子)と呼ばれており2012年にヒッグス粒子が発見されました。

     

    しかし、重力の原因とされている仮説上の素粒子である重力子(graviton)は、未だ発見されていません….rangert1