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2021.10.12
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Albedo_ An Inconvenient Truth
Albedo_ An Inconvenient Truth
米ニュージャージー工科大学の研究チームは過去20年間の観測に基づき、地球はかつてに比べて明るさが薄れ、ここ数年は目に見えて薄暗くなっているとの研究結果を発表しました。
研究チームは、ビッグベア太陽天文台で月の暗い面が地球からの反射光を受けてその光を跳ね返す「地球照」と呼ばれる現象を20年間にわたり観察したところ、20年前に比べて1平方メートル当たり0.5ワット減少しており、これは地球の反射率約30%のうち0.5%に相当することが判明しました。
特に2015年以降の減少が著しく、太陽周期に起因する太陽の明るさの変動との相関関係はなかったとのことです。
では原因は何でしょうか。
研究チームは、NASAの雲及び地球放射エネルギー観測装置(CERES)の観測データと比較した結果、特に雲の減少が大きい北米と南米の西海岸では、周期的な気候変動(太平洋十年規模振動PDO)により海面水温の上昇し、低層雲の消滅によって地球の地表面が太陽光を反射する割合(albedo)が低下したと結論付けて、その原因は雲の量であることを突き止めました。
つまり、雲の量が減少すると地球のalbedoが低下し、地球に届く太陽光が増加することにより地球が受け取る熱量も増えて地球の温暖化が加速するというメカニズムが解明されつつあります。
より温暖になった地域が雲を増やしabedoを高めることで、温暖化を緩和させるのではないかというこれまでの論理が覆されるかもしれません。
現在、北極域では温暖化が進行しています。海氷の減少によりaberdoが低下すると、日射吸収の増大により融解が促進し、断熱効果も減少して熱が海に蓄えられ、これが大気を加熱するという負の連鎖が起こっています。
海洋は空気中に存在する二酸化炭素の50倍の量(1180±190億トン)を蓄積しているのだそうです。
海洋の温度が上がれば、その蓄積能力が低下してより多くの二酸化炭素を大気中に放出するという、人類には抗えない不都合な真実がそこにあるのかもしれません…..rangert1
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