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  • 2021.05.14

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    昨日13日の日経平均株価は、3営業日続落となり計2,070円値下がりし、TOPIXも計91ポイント下落しました。

    これは米消費者物価指数(CPI)の発表結果が、前年比4.2%上昇という12年ぶりの大幅な伸びを示したため、米株式市場に景気回復によるインフレ警戒感が広がり、米主要三銘柄(NYDJ、S&P500、NASDAQ)の大幅下落を受けたものです。

     

    連邦準備理事会(FRB)は、目標とする年平均2%を上回ったことにより、年内にも債券購入のテーパリング(段階的縮小)を開始するであろうこと、並びに今後利上げの方向へ舵を切り、今後世界の資金が米国へ流れることが予測されています。

     

    バイデン大統領は、経済回復の唯一の出口戦略といわれているワクチン接種について、「7月4日の独立記念日までに成人の70%が1回目のワクチン接種を終え、1億6,000万人が接種を完了して『コロナからの独立』を宣言する」と発表しました。

     

    翻って日本では接種が遅遅として進まず、1回以上の接種率はG7でダントツ最下位(5月6日時点で日本2.44%、英国51.84%、カナダ38.18%、ドイツ32.07%、EU27.77%、フランス25.72%、イタリア27.39%)です。

     

    世界通貨基金(IMF)が今年4月6日に発表したのG7の2021年度経済成長率の見通しでは、英5.3%、米国5.1%、カナダ5.0%、ユーロ4.4%、イタリア4.2%、ドイツ3.6%と続き、日本は3.3%と最下位です。(トップは中国の8.4%、世界平均で6%、)

     

    ワクチン接種が順調な国では経済回復の工程表が描けるので、市中金利も高くなって通貨も評価されます。

    現在、カナダドル、英ポンド、米ドルが上昇し、ユーロは小幅下落、円は大幅下落となっており、日本の状況下では利上げが困難なため今後、円が他国の通貨に対し更に安くなることが予想されています。

     

    このような理由で日本は輸入物価が上がり、景気後退が進んで賃金の減少により、最悪とされるグスタフレーションに突入するのではないかと心配されています。

     

    日本政府がワクチン対応で自衛隊活用を決めたプロセスについても自衛隊制服組元トップの河野前統合幕僚長は、「最悪の事態を考えてそこに至らないようにするのが危機管理なのに逆行している。その場その場の後追いだ。」と批判し、日本の接種率の低さに対して「五輪開催国がクーデターでゴタゴタしているミャンマーと同じで、危機管理として失敗している」と指弾しています。

     

    ソフトバンクGの孫会長も、コロナ禍で鮮明となったDXの遅れについて、今時FAXでPCR検査のやり取りとか恥ずかしくてお話にならない。世界はAI革命で競争しあっている。せめて(日本企業は)スタートラインに立って欲しい、日本の現状をとても悲しく思っている」と嘆きました。

     

     

    日本は周回遅れの侭、世界から取り残されてしまうのでしょうか….rangert1